2005年5月31日火曜日

「早稲田にはオタクっぽい学生が集まりやすくニートになりやすい」(和田秀樹@AERA)



精神科医の和田秀樹氏が、こんな迷言(?)を言っている。いいのかな?

今週号のAERA「オタク化するワセダに挑戦する広報教授」で、和田秀樹は言う:
早稲田の学生はフリーターやニートになってしまう割合が、東大や慶応に較べて高い。入学試験がマークシート形式で面接もないから、オタクっぽい学生が集まりやすいことが一因でしょう。早稲田に子供を入れた親たちが心配するのはこの辺りです。

司法試験も1次試験はマークシートだが、1次試験だからいいのか。でもTOEFLはどうなんだろう?

Posted: Tue - May 31, 2005 at 04:30 PM   Letter from Yochomachi   名言(迷言)集  Previous   Next   Comments (7)  

2005年5月17日火曜日

「“理屈は後から貨車で来る”と言って、コメの価格が需要・供給や国際価格動向と関係なしに政治力だけで決められる」(加藤寛)



今度の日経「私の履歴書」は加藤寛が書いているがなかなか面白い。掲題の言葉は加藤寛(千葉商科大学長)が米価審議会委員を務めていたときの話。こういうことが続いてきたから、日本の農業は今の悲惨な状況になってしまった。

米価審議会の会場の周りには4500人の農民が集合し、加藤寛は目の敵にされもみくちゃにされたそうだ。曰く:
中庭に陣取る宣伝カーが「そいつは引き上げ反対だぁ」と怒鳴る。筵旗と鉢巻きがわっと押し寄せ、背広を破かれ眼鏡が壊され靴がどこかに飛んで行く。

でも、米価審議会委員に出される食事がとびきり美味しかったそうで、討議のさなかに毎回腹一杯食べて仕舞われたとのこと。だから太ったんだね>加藤

農業問題に口を出すと、日本ではこのような生産者からの嫌がらせが直ぐ飛び込んでくる。加藤はおいしいお弁当を食べさせて貰ったからまだいいが、一銭にもならないブログを書いてそれをやられると、割に合わんな〜。

Posted: Tue - May 17, 2005 at 12:26 PM   Letter from Yochomachi   農業問題  Previous   Next   Comments (2)  

2005年5月13日金曜日

「親が漁師でないと、漁師になられへん!」(茶髪のお兄ちゃん漁師)




今晩のNHKの「家族に乾杯」。あの番組は面白いので欠かさず見る。日本の地方生活の豊かさを実感できる数少ない番組。今晩の鶴瓶とベッキーは、兵庫県明石と岩戸(淡路島)に訪れた。そこで若い茶髪の漁師(見習い?)がおっしゃった言葉がこれ。

漁師というのはいい商売だと思う。趣味と実益が兼ね備わった数少ない商売だからだ。 もちろん命がけでの商売であり、だから面白いのであるが、普通の人はそう簡単には漁師にはなれない。東急グループの総帥、五島昇は死ぬまで自分が「漁師」 の資格があることを自慢していた。東急グループの影響力をもってして、ついに下田漁協の組合員の資格を手に入れたのである。普通の人には出来ないことなの で、五島はそれを自分のなしとげた最大の功績として吹聴していた。日本の海は国民のものではあるが、そこで漁をしようとしても、親が漁師でなければ漁師に はなれない世界なのだ。

農村でも同じことが言える。都 会人はいくら「農民」に憧れようと、農民とはなれない。せいぜい年に数十万円の「料金」を払って、小さな園芸用の農地を借り受けることが出来る程度。農民 になるには、やはり「親が農民でなければ、なれない!」のである。株式会社の農業参入もようやく認められつつあるが、株式会社の農地所有はもってのほかの ことだ。農地のリース料という名目で農村に多大の上納金を払わねば、日本では農業は出来ない。株式会社には「小作農」としてしか農業は認められていないの である。

散人が、農村・漁村住民を「利権集団」と呼ぶ のは、こういう背景がある。自然と共生する生活を憧れて農村・漁村に移住しようとする人は、まずこの現実に直面することとなる。人間生活はそんな甘いもの ではない。都会人がいくら資金とノウハウを蓄積しても、現実には農業・漁業に参入することは不可能に近い。やれることは、年数十万円の料金を払って農業 (園芸)の「おまねごと」をさせて貰うことぐらい。不合理だとは思っても仕方がない。それが日本の現実なのである。

不条理だとは思わないか?


参考ページ:NHK 生活ほっと「脱サラしてアサリ採り」うらやましな僕もやりたい!

Posted: Fri - May 13, 2005 at 09:11 PM   Letter from Yochomachi   名言(迷言)集  Previous   Next   Comments (3) 

2005年5月10日火曜日

女子大生を中心に強まる専業主婦願望


日経:女子大生を中心に強まる専業主婦願望


今日の日経生活欄。若い女性の間で専業主婦を夢見る人が増えつつあるという。「いまの若い世代は『ラク』がキーワード」という山田昌弘東京学芸大学教授の言も紹介されている。う〜ん、彼女らはそれほどナイーブではなかったのだ……でも日本の将来を考えると、困るな〜。

少子化を迎える日本経済の将来は、いま労働力化されていない女性労働力をいかにして有効に活用するかにかかっている。彼等が働き出すことこそが、大切なのである。だから女性の社会進出を主張する女性平等主義者や「フェミニスト」などの、過激(失礼、熱心な)行動は、とても好意的にとらえていた。ところが最近の若い女性は、フェミニストなどの「教育的指導」には無関心で、専業主婦を夢見ているという。なんたることだ!

「雑誌を開けば、高級住宅地に住み、昼はレストランでランチを楽しむセレブ主婦を目の当たりにさせられる時代。“ガラスの天井”がある社会の現実より、専業主婦の方がずっと楽しく映るのだろう」と立正大の宮城まり子助教授。

現実社会はそれほど甘くはない、主婦が働くのと働かないのでは世帯生涯収入で数億円の差が出るのだ、と彼女らを諭さねばならない、とするのが普通の常識だ。

でも同じ日経新聞「やさしい経済学」コラムによれば、現在社会は、所得(フロー)よりも資産(ストック)の差が決定的な階級格差になりつつあるという。若い女性は、高収入を目指して共働きで都市で頑張るよりも、ストックをもつ旦那(例えば土地資産をもつ地方農村出身者など)と結婚する方が経済的にはるかに有利であると知っているのだ。だったらあまり頑張る必要はない。いい旦那を選んで専業主婦になる方がはるかに「ラク」なのである。

かくして、日本経済は「落ち目に向けてまっしぐら」となるのである。能力を有してフローで稼ぐ人間に報いる社会を実現せねばならない、と真面目に思う。